大型のターボ冷凍機が現場にあればついてくる冷却塔・・。今回は清掃のコツをお教えしたいと思います。
えっ 業者にやらせてる? 最近多いですよね自分たちでやらない現場。
たまにはやったほうがいいですよ!
まずはなぜ冷却塔を清掃するのか説明します。
実は建築物環境衛生管理基準で定められています。
汚れの点検は一か月おき、清掃は最低年1回です。
メーカ水準は月一回、空研工業の冷却塔では本体に書いてあったりします。
まあ現場でちがいますが、1~3か月ごとに清掃しているのがほとんどかと思います。
定期的に実施しましょう。 掃除しないと…
・ストレーナがつまり、冷却水の流量がでない(最悪冷凍機止まるよ)
・プレート熱交や冷凍機本体のチューブ熱交が汚れて熱伝達が悪くなる(性能が落ちる)
といったことがおきてしまいますよ~
続いて準備です。
道具はこんな感じ。
ホースと散水ノズル
手袋、マスクなどの保護具
デッキブラシ
土嚢袋
準備ができたら、まず冷却塔ファンと冷却水ポンプの電源を切ります。
清掃中の誤動作防止のためです。ファンベルトがある場合はゆるみがないかこの機会に確認しておきましょう。
続いて冷却塔の水抜きです。 排水バルブを開いて冷却水を抜きます。
抜きながら清掃をすると時間の短縮になります。開いたバルブがわかるように養生テープで印をつけておいたほうがいいです。(冷却塔清掃後は復旧忘れが結構多いです)
屋上に設置する場合に気を付けなければいけないのですが、スケールを大量に排水すると排水口がつまります。土嚢袋でスケールだけ回収するようにしましょう。
水が抜けたら冷却塔の内部をデッキブラシでごしごしします。
冷却塔の内部はFRPでできているので踏むと割れます。注意して下さい。
ブラシが入らないところは水圧で汚れをとります。
清掃で忘れてはいけないのが導電率計です。センサーが汚れていると、冷却水をよけいにブローして水道代が無駄になります。必ず清掃しましょう。
冷却塔清掃のあとは水を張る前に配管ストレーナーの清掃をします。
ここは省略してもいいのですが、スケールが流れてつまりやすくなっている可能性が高いです。
フランジを外してストレーナーを清掃します。 あまりにも詰まる場合は、メッシュが細かすぎる場合があります。チェックしてください。
清掃が一通り終わったら今度は水を入れていきます。
排水バルブをしめて、給水のバルブを開けていきます。このときブローのバイパスバルブなど開けられるバルブを全部開けるとはやく水が溜まります。自分はホースも突っ込んで水をいれてました笑
水がたまったら今度は薬液を入れます。手などにかからない様に注意してください。
自動で薬液を注入するポンプがあればそれも確認して下さい。常時運転していると薬液が漏れてしまっていたりします。
↑こういう薬注ポンプでもれてたら一式更新です。
最後は冷却水ポンプで試運転します。 エアかみに注意して下さい。流量、電流を記録して問題ないことを確認してから冷凍機運転に入って下さい。
本当は冷却塔側面のフィンなども清掃したほうがいいんですが、そこは業者にお願いしてケルヒャーなんかでやったほうがいいと思います。年に1回ぐらいはお金をかけましょう!
そのほかビルメンなら知ってると思いますが…
・散水すると下水道料金が安くなるのでメータを読んでおきましょう。
・工場なんかで工水使ってると倍はよごれます。
・水質検査結果から薬液を再検討すると安くなるかも
・トイレ、食堂の排気ダクトが近くにあるとレジオネラが発生しやすくなる
参考になったでしょうか? これから夏場は作業がきつくなりますが頑張ってください!!