缶、ドラム、ペットボトルなど様々な容器に液体などを詰め製品にしていく充填機。そのトラブルは生産のロスに直結する為、工場設備なかでも特に迅速に対応しなければならない。
充填機というと一見メーカーでなければ対応できないと思われがちであるが、簡単に補修できてしまう場合もある。自分で手がでるかどうかの判断が重要だ。いくつかの例を以下に紹介する。
1、供給エアーの不具合
もちろんエアーの充填機なのでエアーを供給しなければならない。制御盤によってはエアー圧力の低下を検知するものもあるが、エアー入力が下がっていないか圧力計の確認が必要だ。
また、エアーの質も重要で水分が入るとシリンダーの動作不良をまねく。ドレン(たまり水)が抜いてあるかの確認もしておこう。
2、機器のエアーもれ
充填機を長く使用してると部品の劣化からエアーのもれが発生してくる。エアーホース、スピードコントローラー、エアー継手など部品を交換すればすぐ解決できるものがほとんどである。ただしこれは予備品をストックしておかなければならないので、完成図書の部品表からあらかじめ購入しておく事が必要だ。
3、電磁弁不良
動作はエアーだが、タイミング等をシーケンス回路を組んでいる場合がある。電気⇒エアーに信号を変化させるのに電磁弁を用いるが、凄まじいON、OFFを繰り返すので故障の頻度が高い。全く動かないエアー部品があるときには電磁弁を疑い、部品交換を実施すれば問題なく補修できる。
4、センサー調整
容器のある、なしを判別する赤外線センサーやシリンダーの動作完了を判別する近接センサーなどが充填機にはちりばめられている。途中までしか動作しないといったトラブルにはセンサーの条件が成立していないことが多い。センサー位置の調整をして補修しよう。
5.その他のトラブル
自修では解決するのが難しい場合もある。例えばシーケンサー不良、秤のロードセル不良、充填バルブなどの機械的破損などで、普段自分でメンテしているからと深追いは厳禁だ。
すぐにメーカーを呼べるような体制(あるいは人間関係?)にしておこう。
充填機のトラブルは意外にも決まったパターンが多い、ただいずれにせよ「早く直してくれ!」と言われるのは必須なのでプロセスはともかく迅速な対応ができる様、普段の準備が一番重要だ。