冬はさむい・・。そしてカラカラと乾燥しませんか?
それは暖房していて空気が膨張しているからです。相対湿度は密閉されている部屋の温度が下がると上がり、逆に温度が上がる(暖房する)と湿度が下がっていきます。
実はある一定以上の延床面積のある施設はビル管理衛生法で温湿度の範囲が定められています。
温度 17℃~28℃
湿度 40%~70%
しかしながら冬場は30%台になってしまうこともあります。これぐらいになると体感でもカラカラ感があるのですが・・・。調整するにはいろいろと方法があります。
①暖房温度を下げる
②加湿器を使う
③外気を取り入れる
①は寒くなるのでダメとして、②は大きいビルなどではすでに入っている場合(加湿量が足りない)があります。
そこで今回は外気取り入れの③を紹介したいと思います。
すごく簡素化した空気線図なのですが、黒い線がその温度になると結露するという露点温度、緑が相対湿度となります。まず室内外以下の温湿度とすると
室内 温度 20度 湿度40%
外気 温度 8度 湿度60%
この状態で外気を室内にいれ、体積比4割くらい入ると仮定すると下記のようになることが予想されます。
湿度が60%の外気を取り入れるとガンガン湿度が上がってきそうなのですが、意外に上がってきません。ちなみに温度が18度まで下がってるけど寒くないの?……という話なのですが大丈夫です。冷暖房の外気取り入れは空調機の1次側なのでこの外気が温められます。正確には吸気ダンパー(OAダンパーともいう)の開度を開き外気を取り入れる方法が一般的です。
外気を取り入れると便利なのですがいろいろなデメリットも多いです。
・外気取り入れの場所が悪い(土ぼこりが舞う場所など)とフィルターが真っ黒になる。
・露点温度まで下がった場合、結露してしまう。
・除湿は過冷却の必要があるため、外調機等の設備が必要。
加湿、除湿の湿度管理は設備管理の永遠のテーマです。かといって室内に専属の除湿器、加湿器があるとかなりのエネルギーをつかってしまいます。用途に応じた設計が必要になってくるのですが… なかなかどこの現場もきびしいみたいです。 これを読んだ方は、湿度のクレームは最小限で!お願いします笑