最近、電通社員の過労死事件がきっかけかわからないが労働環境についてSNSなどで盛んに議論が行われている。
残念ながら設備の仕事も激務になりがちな職種である。今回残業のスペシャリスト(?)であるアルティメットがなぜ設備の仕事が忙しくなるのか考えてみた。
1.設備の老朽化
設備関係の仕事でもメンテナンス部署はどうしても業務が多くなってしまう。設備が古くなってくるとトラブルが多くなり、予定外の業務となり残業となる。しかし業務は増えても工場の生産やビルのテナント料は竣工から増えることはなく人件費を捻出できないので増員は難しい。
結局のところ設備のトラブルはいつ、どれくらい起こるか予測が難しく、メンテナンス要員が何人必要かわからないのである。
2.職場の問題
いろいろな現場をみてきたが、設備は同じでも業務がまったく違っていたりする。一番多い原因が「人的トラブルが起こったことによる業務の追加」である。
ミスが起きる→業務が増える→こなせなくてミスが起きる。という負のスパイラル。本当に必要かどうか疑問な書類が大量にあったりしてなぜか無くなることはない。つまり業務が増え続ける現場が世の中にはけっこう存在している。勇気をもって業務を減らすとういうことが必要だ。
3.信じられないほどの法規制
これは声を大にして言いたい。ほとんどの現場でなんらかのコンプライアンス業務があるだろう。電気事業法、消防法、高圧ガス保安法、建築基準法、労働安全衛生法、計量法など多種多様だ。官庁申請業務にはじまり、〇〇取扱い者でないと作業ができないといった規制も多い。
そして緩和することなく規制は増え続けている。これらの事情により、資格をもっている人に業務が集中してしまったり、人事異動がうまくできなかったりと激務になる要因となっている。
設備の業務で激務になる要因はいろいろあるが、かくいうアルティメットも年間残業1200時間越えや、連続40時間労働など過労死ラインの状況になったこともある。はっきりいって設備の仕事は終わりがないので「どこまでやるか」「どこで妥協するか」が重要だと思う。ただ救いなのは設備はどの現場でも同じなので資格さえあれば職場は変えられるし全国で求人がある。激務から抜けられない人は最悪の状況になる前に環境を変えてみては?とアドバイスさせてもらいたい。