設備管理担当者として大事なのは緊急対応、コンプライアンス、マネージメントの3つだと思っている。いくつかの現場を見てきたが3つのうち一番重視されていそうで実はおざなりにされているメンテナンスのマネージメントについて少し考えてみた。
メンテナンス費は安ければ安いほど設備オーナーにとってはもちろんいい話だ。しかし設備担当者にとっては業務ボリュームが増えてしまう。費用を抑える方法とその手間について紹介しよう。
1、部品だけ買って自分でやる。
部品交換などの修理はほとんどメーカーの人件費だったりする。自分でやると部品代だけで済むのでかなり費用が削減できる。ただし、丸一日その作業で時間を潰せる状況でないと難しいだろう。
2、ベンダー(業者)選定をする。
ひとつの工事でいくつかの業者から見積を取って選定をする。要は引き合いだ。公共事業は引き合いが義務付けられているが、民間では(いつもの)3社ぐらいで決めていたりする。
今まで「この業者安いです!!」と探してくる設備担当者は見たことがない。大手企業だけではなく中堅どころで探してみる価値は十分にあるはずだ。ただ、業者登録など社内調整が必要な場合がありこれも手間が掛かってしまうだろう。
3、重要設備とそれ以外の設備で差をつける。
例えば重要な設備は年1回点検、それ以外は2年に1回点検と差を付けメンテ費用を削減する方法。様々な現場で採用されているが、そもそも膨大な設備の仕分けをする必要がある。オーナー側との入念な打ち合わせにかなりの時間が掛かってしまうが、一番無難な方法といえる。
4、維持費の少ないメーカー選びをする。
建設時に維持費を確認し、点検費用の安いメーカーを選ぶ。意外とやってそうでやっていないケースがある。これは建設と保全で担当者が違っていたりする事が原因で、少し検討するだけで20年、30年と設備を使えば大きく費用が削減することができる。
4つの例を挙げたが他にも様々あるかもしれない。しかしメンテ費用を削減するには共通して”かなり面倒なことになる”のは間違いない。時間と労力に少し余裕があるときに実行するのをおススメする。