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設備のマニアどっとこむ

IoT開発、設備・DIYのブログ!

モーターがトリップした時の3つのステップ


ファン、ポンプ、コンプレッサーなどモーターの用途は数多くある。そして現場では頻繁にトラブルが発生する設備の一つである。意外と理解している様でチェック漏れをしてしまう事もあるので今回対応方法をまとめてみた。



1.まずはトリップの原因を盤で確認

トリップする、ということは何らかの原因で制御盤にて停止がかかったという事である。盤面や盤内のリレーにて停止した原因を調査する。一般には
・サーマルリレーなどの過電流継電器動作 ⇒ 過負荷の疑い
・漏電リレー ⇒ モーター回路の絶縁不良
の2つが頻繁に起こるトラブルだが欠相などの場合もあるので制御回路を確認しておこう。


2.続いて電動機周りのチェック

電動機の健全性は電気的、機械的な確認方法がある。
・電気的確認 ⇒ 絶縁抵抗測定、電動機巻線のバランスに問題ないかの確認
・機械的確認 ⇒ 電動機を手回しして固着がないか、ベルトのはりすぎ等ないかの確認
この段階で再度運転して問題ないか判断する。


3.最後に試運転

試運転を実施し電動機軸受の異音がないか、負荷側に電流が大きくなる原因がないかを確認する。設備は問題なくてもプロセス側に問題がある場合もある。例えばポンプの場合流体の粘度や、流量によってモーターにかかる負荷は大きく変わってくる事もあり判断は難しい。



電動機のトラブルは「すぐに直してほしい」と言われてしまい焦ってしまうことも多いが何度も呼ばれてしまわない様一回で対応したいものだ。

絶縁抵抗計(メガー)の正しい使い方記事アップしました






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プロフィール

HN:
佐々木 雅史
性別:
男性
自己紹介:
2021年 ラズパイ、M5stackを用いたIoT開発を専門で受注するアルティメンテを設立。代表を務める。
・2020年ラズパイコンテスト優良賞受賞
・設備系資格多数(電験3種、消防設備士甲4、2級ボイラー技士、危険物乙4、電工2種、技術士補(電気・電子)、エネ電、フォークリフトなど)

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